すずろなるかなしみもあり水の秋
こころを澄んだ水を湛えた器に喩えるとしたら、感情というのはある種の濁りとみることも出来るだろう。そして喜怒哀楽の感情には、それを生じさせる何かがある。
人に親切にしてもらった喜び、理不尽な世の中に対する怒り、愛する人を喪った哀しみ、好きなことに没頭している楽しさ・・・何もないところに感情は生まれない。
ただ、その何かが自分でもよく分からないということはときどきある。はっきりとした理由は分からないが、なんとなく笑みがこぼれてくるとか、我知らず鼻歌を唄っているとか・・・。
この句を詠んだときは、とにかく無性に哀しくて、「何が?」と自分に問うても答えが出なかった。
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