亡き人を思ひ出づればかの世では花降ると聞く父母思はむ
「亡くなった人の思い出話をすると、あの世でその人の周りに花が降る」というのは、NHKの『母の待つ里』というドラマの中で僧侶役の伊武雅刀氏が語った台詞である。私はたまたまこのドラマの再放送を、母の一周忌の前に見て、このことばが耳から離れなくなった。
出典は何だろうといろいろ調べてみるが、いまのところそれらしきものは見つからない。あるいは出典はなくて、原作者の浅田次郎氏か脚本家の創作なのかもしれない。
だが、創作でもいい。私はこの話を信じたいと思う。これからも父や母のことを綴り、思い出を語り続ける。花を降らせるために。
※ この作品は第27回NHK全国短歌大会入選作品集に掲載されています。
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