かなしくてかなしくつてかなしいとかなしいときの母はひぐらし
折に触れて母は「かなしい」と言った。祖父や祖母はどこにいるのかと尋ねてもう亡くなったと伝えたとき。父の死を伝えたとき。手や足が痛むとき。
そんなこと言われてもなあ・・・、亡くなったものはどうしようもないやないか・・・。痛み止め飲んだら、もう摩るぐらいしかできんやないか・・・。
そう思ってたけど、お母さん、いまなら分かります。かなしくてかなしくつてかなしい。亡くなった人が生き返らないのも、心の痛みにつける薬がないのも、分かりきったことだけど、身悶えするくらいにかなしい。ぼくもお母さんと同じように今日は一日かなしいと言って過ごします。どうかあの世で聞いていてください。
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