パンを手に眠れる老母小鳥来る
一年の四分の三は母と家にいる。父が死んでから、常に母の傍にいられるのは私だけだ。だが、私にも仕事がある。とは言え、要介護5の母を一人には出来ないから、姉や介護サービスの方々に助けてもらいながら、仕事や買い物などに出かける。平日は15,6時間、日曜・祝日は24時間母と家にいるから、計算するとそのぐらいの割合になる。と言っても、家事と介護以外の大部分は、母の隣で眠る時間と母の傍にいるだけの時間だ。
母は朝食や昼食の最中眠ることがある。眠るといっても5分から10分程度眠っては目覚めて、また食べまた眠って、目覚めてまた食べをくり返す。そんな時はキッチンから見える裏庭を所在なく見つめていたりする。