掃苔や墓石に遺る父の文字
失敗したなあ……。墓参りをするたびごとに父は、刻まれた「井原家先祖代々之墓」の文字を気にしていた。
故郷の墓をいまの霊園に移すときに、新しく墓石を作り直した。墓碑銘はどうしますかと問われて、筆ペンで走り書きした文字を、石材店がそのまま墓石に彫ってしまったのだそうだ。父としては、それがそのまま彫られるとは思っていなかったらしい。だから、個々の文字のバランスが少々悪い。
「お前が儲けたら、新しい墓を作り直してくれ」と言われたが、残念ながら私もこの父の文字の刻まれた墓に入ることになりそうである。もっとも自分は死んでいるので、それを見届けることは出来ないが……。
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いつも拝見しております。
私の母は、先月6月26日に他界しました。
令和元年に父が他界し、これで両親ともいなくなりました。
亡くなる直前
肩で息をしていて薄目を開けている母親に、
お母さんの子供でよかった。
お母さんとお父さんは厳しかったけど、おかげで僕は今も世の中でがんばってます。
お母さんの子供に産んでくれてありがと。
と伝えました。
おっさんになって久しい今の状況、
別に親に頼っていた事は何もない、
子供の頃みたいに親に経済的に頼っているわけでも、日頃、相談したり指導を受けているわけでもない。
でも両親2人ともいなくなると、、
自分のことを心配してくれたり、叱ってくれたりする人がいないと思うと妙に心細い。
本当に心細い。
うまく言えないけど、
小学生の時、
習い事に初めて1人で向かう日の心細さ、
車の免許とって初めてたった1人で車を動かす心細さ、
そんな感じのものです。
本文とあまり関係ないですが、
納骨のことを考えながら、見ていたらこんなことを書いてしまいました
心よりお悔やみ申し上げます。
お母様との最期の大切な思い出をお知らせくださって、ありがとうございます。