九月尽母のいのちの尽きにけり
昨日、2024年9月30日、母が死んでしまった。母の死がいずれ来ることは覚悟していたが、いざそうなってみると、なにか呆然としている。もう寝る前におむつを替えなくてもよいとか、食事や服薬の用意もしなくてよいとか、急に日課だったことがなくなり、することが思いつかない。葬儀の準備や母の死後の事務手続きなど、することはたくさんあるのだが、それは日常に割り込んできた瑣事でしかない。認知症になってから約20年、父が亡くなり母と二人暮しになって4年余り。これらの日常が今後がらりと変わるのだ。
九月尽とは、旧暦9月の晦日をいい、秋が尽きるというのが季語の本意らしいが、いまの私の気持ちには叶うと思う。
<広告>