星合

星合の母の寝息の静かなり

 

七夕近くになると、母の訪問入浴に来てくださるスタッフの方が短冊をくださる。「よかったら願いごとを書いて、飾ってください」と言われるのだが、正直これといって願いはない。いまこうして母の介護をしていて、自分の願いを書く気にはなれない。かと言って、母のことでなにか書こうとすると、これがなかなか難しい。子どもとしては長生きしてほしいが、それが母にとって本当に幸せなことかどうか……。いずれ訪れる死が苦しみのないものであることを願うが、さすがに死にまつわることを短冊には書けない。悩んだ末におざなりなことを書いて飾ることになる。

その夜、母は穏やかに眠っていた。あえて願いと言えば、こんな日常だろうか。

 

<広告>

半額以下商品多数!おトクな買い物で社会貢献【Kuradashi】

にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA