冬すみれ

母逝きて年改まる冬すみれ 

 

 母が亡くなってから初めての新年を迎えた。父が亡くなって迎えた初めての新年には、まだ母が生きていて、父の生前と死後も生活に大きな変化はなかったけれど、母が亡くなると生活の一部を占めていた介護というものがすっぽりと抜け落ちて、生活が一変してしまった。そうかと言って、何かが変わったという新鮮な気持ちは持てなくて、「年改まる」の実感とは程遠いというのが正直なところだ。

ふと見ると、庭の花壇を囲う石の隙間に、冬すみれが咲いていた。この寒気の中に咲く可憐な花を、わたしはいつも母と重ねて見ていた。この冬咲いたすみれは、例年咲く淡い紫色ではなく、濃い紫色をしていて、こちらの色のほうがわたしの好みにあう。この冬すみれを見つけて、うれしくて哀しかった。

 

<広告>

わが家も減塩!

にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ
にほんブログ村

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA